株式会社しめしめ

日記や、経済時事ネタの評価をしています。

円とマネーの違いについて

 スーダンが、武力衝突で大変なことになっています。日本人を退避させるため、自衛隊を派遣するそうです。困った状態です。

 全然テレビやネットニュースでは取り上げられていませんが、新聞の1面に載っているサウジ、中国と核協力拡大 中東での拡散に懸念(共同通信)も大変なニュースだと思います。アメリカやNATOを中心とした民主主義陣営と、中国、ロシア、北朝鮮などの国に代表される覇権主義国側に、中東やアフリカの国々が取り込まれてきています。フランスのマクロン大統領の発言も、これに関連しているのでしょう。タモリさんが言った「新しい戦前」が、頭をよぎります。

仏・マクロン大統領の台湾めぐる発言に波紋広がる…G7外相会合

『PEKIN』の文字とともに、公式ツイッターで中国訪問の様子を紹介したフランスのマクロン大統領。経済紙のインタビューで、台湾をめぐる米中の対立から距離を置く姿勢を見せました。
フランス・マクロン大統領:「最悪なのは、ヨーロッパが、台湾の問題について、アメリカの歩調や中国の過剰な反応に追随しなければいけないと考えること」

 

 4/16の「賢妻の補足」で「円とマネー」の違いについて説明できていないので、分かりにくくなると思いますが、説明してみます。このブログでは「円」や「貨幣」と「マネー」は、使い分けています。

 

 私が「マネー」と言う言葉に初めて触れたのは、NHKスペシャル マネー資本主義です。英語でマネーとはお金や貨幣の意味ですが、番組でマネーはお金が集まることで影響力を獲得し、インフレやバブル、不況や恐慌などを引き起こします。「オイルマネー」をイメージすると、分かりやすいと思います。

 チャイナパワー- NHKスペシャルでは、各国から紙幣が上空に舞い上がり、大きな龍の形になりました。その龍は地球上を駆け巡り、ある国に突っ込んでいき、バブルを生じさせる、バブルが弾けるとその国から紙幣が再び龍となって別の国を目指すという、私にとって衝撃的な映像を流していました。

 「マネー」は単なる「お金」の域を超えて、国家でも制御できないような怪物となった状態だと思います。

 

 これまでブログでは、「お金はありがとう」「お金が集まればチャンスに変わる」と説明してきました。詳細は「2022年6月20日(月)の出来事」で、ご確認ください。この場合の「お金」は、貨幣の意味で使われています。より理解を深めるため、少し難しい話になりますが、私なりの貨幣論を書きます。

 

 お金は古来より使われていましたが、物々交換をより効率化する一つの道具でした。みんなが価値があると認めるものがお金に選ばれ、金や銀を中心とした金属でコインを作りました。

 経済が拡大していくと、コインを大量に持ち歩くことは危険を伴う重労働になりました。そこで登場したのが、紙幣です。当初、紙幣は銀行が発行していたようですが、近代に至り国家や中央銀行が発行するようになりました。紙幣の裏付けは金で、紙幣を銀行に持っていけば金と交換できる「兌換紙幣」でした。兌換紙幣は、1971年8月15日の「ドル=ショック/ニクソン=ショック」で終焉します。その後は変動相場制となり、現在に至ります。

 

 兌換紙幣の時代、バブルはたまにしか起きませんでした。現在は、どこかで必ずバブルです。弾けたら別の国などへ、バブルは移動していきます。マネーは「オイルマネー」位しか、なかったと思います。スミマセン、曖昧で。

 

 私は変動相場制が、バブルを繰り返し人々を不幸にしているきっかけだと思います。変動相場制は発行している国家の信用が後ろ盾となっているので、その国の政策で発行することが出来ます。将来も価値が存続するという期待で、国債も発行することができます。

 リーマンショックサブプライムという貧困層への貸し付けが原因でバブルを形成し弾けましたが、輪をかけてバブルを大きくしたのが金融工学フィンテック)です。将来の利益を過大評価し、レバレッジとかなんとかで限りなく紙幣を発行(預金額などの電子的なものを含む)しました。

 リーマンショックは、中国の4兆元の景気対策で克服されたとみんな思っていると思います。その後の貧富の格差を考えると、世界的バブルの崩壊を先延ばしにしただけだと思います。

 更に、コロナ禍で各国が紙幣を刷りまくり、とどめを刺されたと思います。今まで経験のない、巨大な「マネー」の登場です。

 世界中で景気が良いとか悪いとか、いろいろなことが言われています。給料の上昇以上にインフレで厳しい生活を強いられている方が多数いる一方、ポケカが2億円越えなんて、これがバブルでなくて何なのでしょうか。私はこれこそが、「マネー」のなせる業だと考えています。バブルは必ず弾けます。気を付けましょう。

 

 最後に、このブログは「しめしめ」を目的としていましたね。バブルが弾けるタイミングには、多くのチャンスがあると思います。アンテナを高くして、「マネー」の動きを注視し続けましょう。

 

 今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。