株式会社しめしめ

日記や、経済時事ネタの評価をしています。

財政再建の先送りが問題になってきましたが、これってどうなんだろう?

 米中間選挙の開票が始まり、共和党議席数が伸びています。その結果、世の中がどう動くのか、注目です。

 

 先日、池上彰さんの番組で、国債残高について解説する番組を見ました。国債が増え続けるのは、バラマキ政策、税収が伸びないのに加え、「政治家が改善にまじめに取り組まない」という理由を挙げていました。ゴールデンタイムの番組で政治批判することはこれまで考えられなかったので、世論形成を目的としていないかと心配になりました。

 

 思い起こせば約30年前の1991年、私が大学生になった時の事です。一般教養の授業で人口論を選択したのですが、人口動態からこのままでは年金や国民保険などの社会システムが維持できなくなるので対策が必要だ、という内容でした。私はまじめな学生でなかったのですが、これだけは強く印象に残りました。

 2018年のネット記事20~30代が負う「日本型先送り」の甚大なツケ | 国内経済 | でも、『「現在こうした長期的な課題について政治家や官僚は責任をもって戦略的に対処しているのか?」というと、結論から言えばその答えは「NO」』、『社会保障財政が将来的に悪化することなどは低出生率が定着した1990年代にはすでに十分予測されていました』とあります。その後の30年間、社会システムの抜本的改革は叫ばれるものの構造的な改善はなく、現在に至りました。

 政治家や行政が悪いと言いたいのではなく、私としては30年前から問題を把握していた、個人的に国の仕組みを改善するために何かする気はないというスタンスでも、対策は考えられるということです。私は、投資を選びました。

 社会システムの構造的な改善が先送りされた結果、納税額は伸び悩むのに年金や健康保険の費用は増え続け、国債発行で穴埋めしてきました。アメリカが日本に2001年から年次改革要望書構造改革を要望しましたが、これらの情報を合わせると、現在の所得格差などは予想できました。

 

 ここからが、本題です。増えすぎた国債残高について、問題視する動きが活発になってきました。10/21のブログMMT理論って、何だったんだろう?で『日銀が輪転機で刷った円で政府の借金を帳消しにするというインフレの方向性は、これから、日本国債や円に対する信認を揺るがすことになるだろう。量的緩和政策は<国民の預金を連帯保証人とするインフレ政策>である。』を引用しましたが、私はトリプル安(株安・円安・債券安)を危惧しています。円が安くなりすぎると、相対的に株安が見えにくくなりますが。

 円や国債が弱くなることは、日本の信用が低下しているということです。借金まみれの国から「お金を貸してくれ」と言われても、投機を別にすれば、貸したくないですよね。では、どうすれば日本の信用を取り戻すことができるのでしょうか?

 借金をなくせば、いいのです。

 では、どうやって借金をなくすのでしょうか?方法は主に3つ考えられます。

 

増税

 冒頭、池上彰さんの番組の内容を紹介しましたが、増税やむなしの雰囲気を作ろうとしていると思います。どこをターゲットにするのかが、気になります。果たして、増税だけで充分でしょうか?

 

②デノミデノミネーション

 デノミは通常、通貨単位の切り下げを意味し、ハイパーインフレの対処方法です。思いっきり円の価値を下げれば国の借金も減りますが、国民経済は疲弊します。

 

③戦争

 軍事ケインズ主義などで「戦争は最大の公共事業」と言われるように、兵器を作って消費、復旧することで経済を強引に回します。一部にしか恩恵が回らないばかりか、悲惨な状況を作り出します。

 

 私は、近いうちに①と②が起こると予想しています。1946年に日本は②預金を封鎖し、通貨の単位を「圓」から「円」に変更しました。さらに、①最高90%の財産税をかけました。戦争が起こると税金はどうなる? ~終戦後に起きた課税と預金封鎖 | 辻・本郷 税理士法人に、詳しい解説があります。国民にとって、厳しい状況ですが、日本の信用は高まるでしょう。2024年の新紙幣発行で、②デノミするかもしれません。

 

 ここで注意しないといけないのは、コロナ禍によって日本ほどではないにしても、世界各国が財政的に厳しくなっている点です。どの国も借金(国債発行)して、コロナ禍の国民経済を下支えしました。世界各地で、①増税は行われるでしょう。ただし、国民の不満を国外に向ける国が出てきたら、どうなるでしょう?③戦争が起こる可能性が、一気に高まります。国防予算の増大や軍事演習の活発化は、無関係ではないでしょう。

 

 では、どうすればよいのか? ①増税と②デノミは、ある程度対策をたてることができます。頑張って工夫しましょう。③戦争は、個人でできる対策は限られています。せいぜい安全そうな地方を探して避難先を確保、でしょうか。

 

 ピンチはチャンスです。このような状況でも、できることは、沢山あるはずです。環境が大きく変化する中、大いに楽しんで行きましょう!

 

 今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。