株式会社しめしめ

日記や、経済時事ネタの評価をしています。

世界の債務額が1京円を超えたそうです

 ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩総書記が会談したり、モロッコの地震リビアの洪水が大変な被害をもたらしたり、世界中で驚くようなニュースが飛び交っています。メキシコの議会では、宇宙人のミイラが公開されました。国内でも内閣改造がありましたが、注目度はイマイチなようです。

 

 今日のネットニュースを見ていると、重要な記事がありました。世界中の債務を合わせると、1京円を超えたそうです。このような記事が出てくるということは、世界債務危機も近いと思います。ポイント部分だけ抽出し羅列するので、文章はつながりません。お気を付けください。

 

借金大国ニッポンをかすませる国家破産のリスク――世界の債務額1京円の衝撃(六辻彰二)

 コロナ禍やウクライナ戦争、急激なインフレや地球温暖化などを背景に世界各国の債務は急速に増え、1京円を超えたとみられる。国家破産のリスクが広がることは、地政学的にも大きなインパクトを秘めている。

 この20年間で世界のGDPは約3倍に増えたが、その間に各国の公的債務は5倍になった。

 とりわけ先進国は、世界全体の公的債務の約7割を占める。そのなかでもアメリカでは急増していて、10年前には日本とあまり差がなかった公的債務額が、2022年には日本の3倍近い約31兆ドルに膨れ上がっている

 特にこの数年、コロナ禍以来の医療・衛生予算の拡大に加えて、温室効果ガス排出を実質ゼロにするための産業育成と公共事業(グリーン・ニューディール)、増加する自然災害への対策と被災地への支援、さらに合計750億ドル以上のウクライナ支援などが政府支出を増やしてきた。

 アメリカに次ぐのが中国で、その公的債務額は2022年段階で約14兆ドルにのぼった。中国の公的債務額はこの10年間で約4倍に急増し、日本を上回った。

 カーネギー国際平和財団のマイケル・ペティス上級研究員は、米中が借金体質を強めた共通の要因として、両国における格差の拡大をあげる。とりわけ2008年のリーマンショック後、失業などによる政治的不満を和らげ、国内需要を高めるために公共投資を増やした点で共通する。

 実際、2020年以降、すでにレバノンスリランカザンビア、ガーナがデフォルトに陥った他、エジプト、パキスタン、マラウィ、エルサルバドルなどがIMFなどと債務返済について協議を行なっている。

 デフォルトの危機に直面する国の多くは、海外からの融資を国内のインフラ建設や産業支援に充ててきた。コロナ禍以前の10数年間、途上国・新興国の多くは好景気に沸いていたが、そのかなりの部分が、外部からの投資だけでなく、融資でまかなわれていたのだ。

 少なくとも結果的に、計画性の乏しい借入だったことは間違いない。

 デフォルトに陥った国だけでなく、多くの途上国・新興国でこの10数年の間に海外への公的債務が増えたのは、大きく二つの原因がある。

 第一に、大国間のレースだ。中国が台頭し、融資に基づくインフラ建設で各国に勢力を広げるにつれ、先進国もこれに対抗して貸付を増やした。大国が競って、いわば気前よく貸し付けたことが、途上国・新興国のリスク意識を以前より低下させたといえる。

 2008年のリーマンショックの後、先進国や新興国が集まるG20では世界経済を下支えするため、伸び代が期待されていた新興国への資金注入を増やすことが合意された。これと並行してアメリカは超低金利政策を導入し、有り余るほどのドルが世界中に拡散した。

 いわゆる安いマネーの過剰流入は、表面的な景気の良さと「成長するグローバルサウス」のイメージを増幅させたものの、コロナ禍とウクライナ侵攻後の経済収縮とアメリカの金利引き上げをきっかけに急速に重荷になったのである。

 しかし、1980年代の中南米、アフリカの債務危機の場合、やはりIMF世界銀行は「支援をむしろ増やすことで返済を可能にする」アプローチをとったが、結果的に1990年代半ばにIMF世界銀行は債務を帳消しにせざるを得なくなった。デフォルトに陥った国の経済再建は容易でなく、その間の膨大な貸付は結局ムダになったのだ。

 つまり、ただ「返せ」と言っても無意味なのであり、デフォルトに直面する国が債務返済できるか状態にもっていけるかが、借り手の課題になっているのだ。

 借金大国とはいえ日本がすぐにデフォルトに陥る兆候は確認されない。

 その一方で、国内に世界屈指の債務を抱える日本は、国際的には指折りの債権者だ。

 その意味で、世界に広がる債務危機日本自身が破綻する可能性は低いとしても、決して無縁ではないのである。

 

 今後、各国の債務問題に関する記事が多くなると思います。その変化を、なるべく早く感じ取り、皆さまご自身のシナリオ予測に役立てましょう。私の予測は、トリプル安(株安・円安・債券安)です。

 

 今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。