株式会社しめしめ

日記や、経済時事ネタの評価をしています。

「しめしめ」するためのおさらいをしましょう

 ジャニーズ事務所の社長がジャニー喜多川前社長の性加害についてコメントを出したと報道され始めていますが、3月の英BBCの報道に端を発して2か月近く、日本の報道機関に対する信頼性も問題にすべきなのでしょうが、難航しそうです。日本の今年の報道の自由ランキングは順位を3つ上げて68位とのことなので、期待はしていませんが。

 アメリカのデフォルト懸念も話題です。これまで何度も同じような危機がありましたが、今回はどうなるのでしょうか。

 今日は5/15なので、沖縄の本土復帰51周年です。こちらは話題になっていないようです。

 

 世界の掲載情勢が目まぐるしく変わっているので、今回は「しめしめ」するために必要なスキルについておさらいしてみましょう。これは完全なる私見なので、参考程度にお願いします。

 

1.「お金はありがとう」「お金が集まればチャンスに変わる」

 お金には、2種類あります。

  ①実社会で使うお金(円・ドル・元など、給料など)

  ②実態のないお金(事業・投資・ギャンブル、仮想通貨・エディ・通帳など)

 投資は経済的に無理のない範囲で、楽しみましょう。

2.決める練習をする

 チャンスは目の前を通り過ぎて行くだけです。チャンスをモノにできるよう、決める練習をしましょう。

3.アンテナの立て方

 得意分野を見つけてアンテナを高く立て、チャンスとなる情報をゲットしましょう。

4.報道や記事を読む場合、「主語」と「期間」について注意

 報道などで評論家や学者先生などが持論を展開するために、「主語」と「期間」を曖昧にしたり途中で変えてしまう場合があります。気を付けましょう。

5.シンプルに考える

 いろいろな報道に触れると、世の中がとても難しく感じてしまいます。正しい情報を得ることはとても大切ですが、難しい内容をシンプルに考えることで理解を促進させることも大事です。

 

 上記のスキルを駆使した場合、現在の世界情勢はどう読み解くことが出来るのでしょうか。私なりの解釈を、試みます。

 

 3月にシリコンバレーバンクなどが破綻した際、バイデン大統領は即座に金融システムに不安はないと発表しました。このことだけでもヤバいことが起きているのではないかと心配になりますが、5/13日にG7財務相、金融システムの安定へ「適切な行動を取る」…共同声明採択し閉幕という報道を見ると、世界金融システムに不安しかありません。アメリカでは地銀の信用不安から、米MMFに大量の資金流入、過去4週間で最大 地銀や景気後退を懸念と、銀行預金の流出が止まりません。

 アメリカの景気後退懸念が広がっていますが、上記金融不安と合わせて考えると、今日の東京株1年半ぶり一時2万9600円台は、アメリカからの資金が一時避難しているのかもしれません。

 

 世界では、アメリカやヨーロッパを中心とする民主主義陣営と、中国やロシアを中心とする覇権国陣営の対立が、先鋭化してきました。EU「台湾有事に備える必要」…対中国の戦略文書原案に初めて明記との報道まで出てきました。

 実はロシア経済は意外と堅調、それに比べ欧州経済はかなり深刻…経済制裁の代償という皮肉という報道も出てきており、経済のブロック化も進んでいます。

 ロシア経済が比較的堅調なのは、インドや中国といった新興の大国が西側諸国の制裁に同調せず、ロシア経済を支えているのが大きな要因だ。米ピーターソン国際経済研究所によれば、インドと中国への天然資源などの輸出がロシアの収入に占める割合はこれまでの25%から昨年は45%と急上昇した。

 米戦略国際問題研究所CSIS)はさらに踏み込んだ見解を示している。4月下旬に公表した報告書の中で「『制裁によるロシア経済の崩壊』という束の間の期待は、同国の金融機関と為替相場が回復したことで打ち砕かれた。制裁はロシアの戦争遂行能力をある程度低下させているが、戦争の流れを変えることには十分ではない。戦争を速やかに停止させるという目標はもはや実現不可能だ」と結論づけた。

 国際通貨基金IMF)が予測するロシアの今年の経済成長率は0.7%だが、この数字は0.3%の減少が見込まれているドイツや英国よりも良好な見通しだ。

 

 ここまで悲観的な報道が目立ってくると、景気の足が引っ張られます。これからは、不景気な話が数多く出てくると思います。息切れ倒産が増えていると、前回の記事で書きました。これから一時的なデフレがあり、スタグフレーションになる可能性が高いと思います。

 

 これから起こる特大のピンチは、戦争を回避できれば絶大なチャンスになります。これからもアンテナを高く掲げ、楽しんで行きましょう!

 

 今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 蛇足ですが、過去の分析に関する記事が読まれるようになってきたみたいです。いい傾向だと思います。

なぜ「失われた30年」を止められなかったのか…経産省が「結果を出せなかった」と反省するバブル崩壊後の誤算(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

■「コストカット」と「海外投資」で活力を失った

 ――新自由主義的な産業政策で日本はどうなったのでしょうか。

 実はここ10年ほど、日本の資本金10億円以上の企業は売上額がほとんど変わっていません。内訳を見ると売上原価が下がって利益が増えている。つまりコストカット型になっているんです。

 本来なら、経済回復に向けて新しいことに挑戦していかなければいけなかった時期に、日本全体が、特に国内においてコストカットの方向に進んでしまったのです。

 その一方、日本企業は海外にどんどん投資をしていきました。96年末に31兆円だった対外直接投資残高は、2021年末時点で229兆円に拡大しています。

 なぜ日本企業の投資先は国内ではなく海外だったのか。それは収益率が高かったからです。国内企業のROA(総資産利益率)は3~4%程度でしたが、対外直接投資の収益率は6~8%程度。企業にとっては海外に投資することが合理的な選択だったのです。

 日本は人口減少だけでなく、円高や電力不足といった「6重苦」に直面していました。企業には、今後も高い成長が見込める海外のほうが魅力的だったのです。投資減税や立地補助金を設けて国内投資を呼びかけてきたのですが、思うように効果を上げられませんでした。

 問題は、海外投資の収益が現地で再投資されることが多く、国内の賃金上昇や労働生産性の向上に結び付かなかったことです。これが失われた30年の大きな要因となりました。

 

経産省が出てきた時点でアウト…日立の元技術者が「日本の半導体の凋落原因」として国会で陳述したこと(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース

■意味なく「超高品質」を目指してしまった

 日本の半導体産業は、1980年代に、メインフレーム用に超高品質DRAMを製造して世界シェアの80%を独占した。この時、DRAMメーカー各社の開発センターや工場に、極限技術を追求し、極限品質をつくる技術文化が定着した。1980年代には、それが正義だったため、日本は世界を制覇できたわけだ。

 ところが、1990年代になると、コンピュータ業界が、メインフレームからPCへパラダイムシフトした。DRAMの競争力は、「超高品質」から「安価」であることに変わった。しかし、ここで日本は、DRAMのつくり方を変えることができなかった。結果として、過剰技術で過剰品質をつくることになり、大赤字を計上し、撤退するに至った(図表2)。

 さらに、1社残った日立とNEC合弁会社エルピーダは、この高品質病がもっとひどくなり(2005年頃には、マスク枚数は50枚を超えていた)、2012年にあっけなく倒産してしまった。

 

 問題は、日本がDRAMから撤退し、大規模なロジック半導体(SOC)へ舵を切っても、この高品質病は治らず、より悪化し、重篤化していったことにある(図表3)。DRAMを含む日本のすべての半導体のシェアは、1980年代半ばに約50%でピークアウトして、凋落の一途を辿った。

 そのシェアの低下を食い止めようと、主として経産省が主導し、国家プロジェクト、コンソーシアム(共同企業体)、エルピーダルネサスなどの合弁会社を設立したが、全て失敗した。何一つ、シェアの低下を食い止めることはできなかった。

 

 日本の病気の本質は「過剰技術で過剰品質をつくってしまう」ことにあった。しかも、時代が変わっているにもかかわらず、過去の成功体験を引きずり、「今でも自分たちの技術が世界一」と己惚(うぬぼ)れていた。

 誰もこの病気に気がつかなかったばかりか、より過剰技術で過剰品質をつくることに、各社、産業界、経産省、政府が注力した。その結果、病気は治らずより悪化し、エルピーダなど死者もでた。そして、SOCビジネスも壊滅的になってしまった。

 日本の半導体産業は挽回不能である。特に、TSMCが世界を席巻しているロジック半導体については、日本のメーカーは2010年頃の40nmあたりで止まり、脱落してしまった。いったん、微細化競争から脱落すると、インテルの例でわかるように、先頭に追い付くのはほとんど不可能である。

 

 しかし、残念なことに、筆者のこの意見陳述が、その後の半導体政策に生かされることは、全くなかったのである。それどころか、日本半導体産業は問題だらけで、無謀かつ無意味な方向へと突き進み始めていった。

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