株式会社しめしめ

日記や、経済時事ネタの評価をしています。

日銀の政策決定会合で金融緩和維持の方針

 暖かくなったり寒くなったり、気温の変化の激しい時期になりました。三寒四温で過ごしやすくなっていきますが、今年は豪雪被害もあり、これ以上の被害はないように願っています。

 

 さて本日は、日銀の政策決定会合で金融緩和維持の方針が示されました。その後すぐ為替相場は2円安の131円台まで下げ、株価終値は652円高になりました。次の政策決定会合は3/9、3/10の予定なので、小康状態がしばらく続くと思います。そもそも2022年12月20に、0.25%から0.5%に事実上、利上げされているからです。

 

 12月の利上げから今日の会合まで、日銀が方針転換を発表するのではないかという思惑で日本国債が売り浴びせられ、1月17日時点で日銀が買い入れた(買いオペ)国債の額は17兆円にも上っています。日銀が国債を買うのは利率を維持するためで、今回も仕手筋が日銀にしてやられた構図となりそうです。しかし、日銀が国債を大量購入し続けたため、市場の国債が枯渇傾向にあるようです。買いオペを続けることは、現実的に難しくなりつつあります。

 

 買いオペを続けられなくなると、当然、利率が上がります。変動金利で借り入れした借金は、返済が苦しくなります。問題は、それがいつになるかです。黒田現総裁は4月8日に任期満了を迎えるので、直前の政策決定会合で方針転換はしないと思います。方針転換まで買いオペをし続けると、日銀の国債保有率(現在50%以上)が上がり続け、金利が上がった時点で巨額の含み損が発生します。

 

 日銀が債務超過になった場合、日本銀行券(紙幣)の価値はどうなるのでしょう?

 金利があがると同時に企業の返済圧力も増えるため、株価にも影響が出かねません。

 

 今でもトリプル安(株安・円安・債券安)ですが、利上げと同時にトリプル安が進んだ場合、キャピタルフライトが起こりかねません。最悪のシナリオです。

 

 今日の日銀の金融緩和維持の方針は、状況を悪化させる結果にしかならないと思います。とはいえ状況は十分悪いので、大差ないと言えば大差ないでしょう。

 

 社会の大きな変化は、大きなチャンスもあります。どこにチャンスが転がっているのか、アンテナの感度を高めましょう。

 

 今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。