株式会社しめしめ

日記や、経済時事ネタの評価をしています。

2022年3月30日 最後の社内投稿をアップし忘れ

 退職前に、ごく一部の仲間を対象とした社内投稿をやめると宣言したものが、アップし忘れていました。今となっては、懐かしい限りです。ごく一部の人向けだったので表現が辛辣ですが、その点は割り引いてお読みください。

 昨日の記事のターニングポイントにはアベノミクスがありませんでしたが、アベノミクスはマネーの側面が強いことと投資のチャンスの話だったので、外しました。ご了承ください。 

 

Wed, 30 Mar 2022 13:54:54

情報提供を始めたのは、約20年前に仲間6人で「金持ちクラブ」を立上げ、ラットレース(金持ち父さん)から抜け出すべく切磋琢磨しようと誓い合いましたが、振り返ればほかのメンバーと大分離れてしまっていたので、せめてと思い経済的な内容の情報提供を始めました。
その後、少しづつ人数も増えましたが、現在でもわずか14人です同じ言葉でもその人の立場や性格、考え方などで意味するものは違います。似たような言葉を使う方、同じ方向を向いているか、向きそうな方に厳選していました。
 
私は高校は理系でしたが時はバブル真っ盛り、金の亡者となるべく大学は迷わず経済学部にしました。1991年でした。
大学に入ると、バブルがはじけていました。でもまだ余韻はあり、ジュリアナ東京に行く夢を持ちつつ過ごしていましたが、大学が〇〇県だったため、かなうことはありませんでした。で、平成10年に入社します。

入社後の人生で、私がチャンスを感じて動いたタイミングが、過去2回あります。ご興味ない方もいらっしゃると思いますが、金持ちクラブの趣旨に従い、置き土産として書きます。バブルがはじけて30年、長いこと待ちました。今は3回目です。
もう残念ながら、ジュリアナ東京に行く元気はありません。これだけは、〇〇蔵を見習う必要がありますね。

 (1)2004年派遣法改正
 ●小泉改革での派遣法の改正で非正規社員が増えたんですよね?
   https://finance.yahoo.co.jp/brokers-hikaku/experts/questions/q1291396982

当時のアメリカは所得格差が大きくなっており、プアホワイトという「白人なのになぜ貧しいんだ」が量産されていました。
アメリカの年次改革要望書に沿った改正は、日本も10年後に同じような状況になると考えました。
結果的に日本も、しずく型の所得ピラミッドになりました。
 
 (番外)2008年リーマンショック
9月にリーマンブラザーズが経営破綻しましたが、その2年前からサブプライムローンの問題は指摘されていました。
本来ならチャンスですが、まだ実力と財力が伴わなかったので、何もできませんでした。
 
 (2)2012年アベノミクス
  ●アベノミクス「3本の矢」
   https://www.kantei.go.jp/jp/headline/seichosenryaku/sanbonnoya.html
   https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/a/J0594.html

ちょっと経済をかじった方は分かると思いますが、この考え方は最初っから破綻しています。
当時は経済専門家が絶賛していましたが、専門家が破綻していることを分からないはずがないので、
何かのシグナルだと考え動き始めようと思いました。
 
第1の矢:大胆な経済対策(黒田バズーカ):お金だけ刷っても儲けがなければ、社会は潤いません。
第2の矢:機動的な財政政策:税金をばらまいて箱ものを増やしても、儲かりません。結果、国債残高1200兆円です。
第3の矢:既得権益を壊して構造改革:政治家が笛吹けども踊らず、です。コンクリートにお金を使っては、改善しません。
 
物事は一方に振れると、必ず揺り戻しがあります。お金をばら撒けば、お金の価値が下がります。
現在進行している円安は、アベノミクスの揺り戻しです。国の借金1200兆円、地方債を合わせるともっと莫大です。
当時トリクルダウンなんて言葉がはやりましたが、儲けた企業が積極的に利益を放出するなんて、常識的にあり得ません。
中学社会で三権分立を習いましたが、行政の仕事は所得の再分配す。お金がある所から税金を取ってない所に流します。
お金がある人・会社が自ら還元しないから行政が税金を取って、財政政策(公共投資)で還元するのです。
しかし、財政政策も大手に食い物にされて高い所に還流していることは、皆さん薄々感じていると思います。

アベノミクスの揺り戻しが今であることは上で書きましたが、黒田バズーカを散々あおった経済界も、
ついに手のひらを返しました。日経新聞もです。
ということは円高とインフレは不可逆的で、最悪なトリプル安(株安・円安・債権安)に向かっている、
手の打ちようがない、とのメッセージではないかと私は考えました
 
 ● 「適切な水準とは思えず」 経済界から相次ぐ円安懸念
  https://news.yahoo.co.jp/articles/1c7bc63de311afa98184b15cd897fcfaefe6fa76
 ●円安悪循環、警戒強まる 為替の「理論値」も急低下
  https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB295GV0Z20C22A3000000/
 
アベノミクスの本質は円安で株価を上げ、景気がいいような錯覚を演出し支持率につなげることです。
構造改革でつじつまを合わせようとしましたが、日本経済が50年前に戻った現状では、失敗は明らかです。
トリクルダウンも、ありませんでした。
株高演出のため、日銀とGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が日経平均株価上昇につながる株を買いまくりました。
その結果、上場1部で最大の大株主は日銀やGPIFというところがゴロゴロしている、歪んだマーケットになりました。
 
FRB利上げが、マネーの逆回転を生んでいます。日本政府や政治等では、もう止められないということです。その影響が日本に及んだことの証拠が、「指し値オペ」です。
円安もインフレも外圧(FRB利上げ)やマネー(世界中の投資資金)に影響を受けるので、
株価が下がると年金や円安(日本銀行券安)、負のスパイラルです。そりゃあ、国債の価値も下がります。

インフレで円の価値が下がり株価を下支えすることも考えられますが、そもそも財産が目減りしているので、単なる数字のマジックにしかなりません。購買力平価、マーケット・バスケット方式で考えましょう。
例えば、国民の平均年収を基準としてどの程度になるのか、ビッグマックはいくらか、などです。
すでに歪んでしまったマーケットに期待できることは、何もありません。
 
 ●コロナ禍で増える、日銀が「大株主」の企業ランキング【300社・完全版】
  https://diamond.jp/articles/-/235314
 ●日銀とGPIFで東証一部上場企業の8割の大株主になっていることを法規制するべきか?
  https://replog.jp/bill/4757/
 ●米FRBが利上げを決定…インフレ抑制へ、ゼロ金利政策を2年ぶりに解除
  https://www.businessinsider.jp/post-251823
 ●指値オペって、なに? なぜ円安に?
  https://www3.nhk.or.jp/news/special/sakusakukeizai/articles/20220329.html
 ●購買力平価説
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%BC%E8%B2%B7%E5%8A%9B%E5%B9%B3%E4%BE%A1%E8%AA%AC
  ●マーケット・バスケット方式
  https://kotobank.jp/word/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%EF%BD%A5%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E6%96%B9%E5%BC%8F-1207480
 
円安、インフレと言えば、当社も経験があります。大変厳しい時代でした。
ちょうど物心ついたときだったので、父親の会社がつぶれそう、という印象しかありませんでした。
その頃の様子が沖縄電力15年史に記載がありますので、添付します。これからの電気事業を占う、重要な経験です。
 
短期的に進むべき方向は、電力自由化関連のガイドラインや審議会資料等に示されています。
法的分離されなかった当社だけが、他社、新電力と全く違った道を歩んでいます。ガラパゴスです。
中長期的にどうなるかは、役所の考え方次第です。情報収集を怠らないようにしましょう。
 
販売本部の3つの部が、顧客にどんな製品(メニュー)でいくら売り上げるのか明確に区分され、
そのための道具(人・モノ・金・情報)をどう準備するのかを考える、これが小売のマネジメントです。
お客さまが当社に喜んで支払いをする、その瞬間から逆算して仕事を組み立てましょう。
 
近所、会社、地域社会、市町村、都道府県、国と、社会は広がっていきます。そこに共通しているのは「人」です。
 これより先の話は政治的なものになるので、割愛します。
立場が違ってもそれぞれができることで、より良き社会を作っていきましょう。ではでは。